参照K)オアンネスとソウロ


オアンネス」が最初に海から上がってきてバビロニア人を教えたと言われている驚くべき被造物であり、山羊の角の魚で表されていると信じられている理由は次の通りです。
最初に他の場所でも示してきたように「オアンネス」いう名前は「ヘーアネッシュ(He-annesh)」であり「人間」のギリシャ語形です。
つまり、私たちの最初の親である「アダム」の名前の同義語です。
さて、「アダム」は「イヌウス」とも呼ばれる「パン(Pan)」の起源であることが証明できます。引用1)
これは、私たちの翻訳では創世記 5 章 7 節の「エノシュ(Enos)」とされている、冠詞のない「アノシュ(Anosh)」の別の発音にすぎません。

「セツはエノシュを生んで後、八百七年生き、息子、娘たちを生んだ。」
(創世記 5 章 7 節)


この名前は、広く認められているように堕落後の弱くて病んだ人間の呼び名です。
「エノシュ(Enos)」 の「(o)」 はいわゆる「(vau)」 です。
「(o)」 と発音される場合もあれば、「(u)」と発音される場合もあります。
そして「(v)」、もしくは「(w)」とも発音される場合もあります。
「エノシュ(Enos)」の正式な発音は、古代ローマの「パン(Pan)」の名前である「イヌアス(Inuus)」と同じ音である「エヌス(Enus)」、もしくは「エンウィズ(Enws)」です。
「パン(Pan)」という名前自体は「横道にそれる者」を意味しています。
ヘブル語の 「まっすぐ」という言葉が「道をまっすぐに歩む」という意味を持つように、義務のまっすぐな道から外れることはすべて罪です。
「ハタ(Hata)」とは罪を意味する言葉で、一般的に「直線から外れる」ことを意味しています。
「パン(Pan)」は「サテュロス」の長であったことは認められています。
つまり、「最初の隠された者たち」 が、「サテュロス」と「サトゥル」にとっての 「隠された者たち」 であり、明らかに同じ言葉なのです。

そして、アダムは人類の中で最初に身を隠した人でした。
スミス氏著の「パン(Pan)」の項目によると、「パン」は「ピティス」と呼ばれる「ニンフ」を愛したと言われている。引用2)

「ピトー(Pitho)」、もしくは「ピティス」とかいう名前は、自分自身が惑わされて、夫をだます役を演じた騙す女の名前にすぎません。
そして、「夫に一歩踏み出すように仕向け、その結果、彼は「背を向けた男」を意味するパンという名前を得たのです。」

「ピトー(Pitho)」、もしくは「ピティス」は明らかに「惑わす」という意味の「ペス (Peth )」、もしくは「ペット(Pet)」から由来しています。
有名な蛇「パイソン」の名前もこの動詞に由来しています。
「パン」と「ピトー」の個人的に一致にしていることについての結論は、「ファウヌスの妻」に与えられた称号によって証明することができます。
スミス氏によれば、「ファウヌス」は「パン」の単なる別名だと述べています。引用2) 注)

  注)カルデア語では「(P)」と発音される同じ文字が「(Ph)」、つまり「(F)」とも発音されます。
つまり、「パン(Pan)」は「牧羊神(Faun)」のことです。

さて、「ファウナス」の妻は「オーマ(Oma)」、「ファウナ(Fauna)」、「ファトゥア(Fatua)」と呼ばれていました。引用3)
これは明らかに「惑わされて横道にそれてしまった母親」を意味しています。注)

  注)「ファウナ(Fauna)」という名前は明らかに「(Pitho)」、もしくは「(Pitys)」と同じ動詞の「(Pet)」、もしくは「(Phet)」に由来しています。
能動的な意味では、「(Fatuus)」はよく知られた表現「(Ignis fatuus)」の中で普通にに使われています。
受動的な意味では、「愚かな人」という表現に見られます。

この惑わされた母親は、夫の「妹、妻、娘」とも区別なく呼ばれています。
このことがアダムとエバの関係とどのように一致するかについては、読者に説明する必要はありません。
ダイモックス・クラシック・デクショナリーの「パン」の項を見るならば「パン」の称号はやぎ座(カプリコーン)、つまり「ヤギの角のある者」になります。
この称号の起源は私たちの最初の親が「サテュロス」の「かしら」になった時に起きたのです。
それは「最初に身を隠した人」です。
彼は身を隠すために逃げたのです。
そして、「ベルカ(Berkha)」は「逃亡者」という意味で「雄ヤギ」という意味もあります。
したがって、「カプリコーン(やぎ座)」、もしくは「ヤギの角のある」という呼び名の起源は、パンに適用されます。引用4)

しかし、球体の中の「カプリコーン(やぎ座)」は一般的に「ひつじの魚」として通常は表現されています。
もし、「カプリコーン」が「パン」や「アダム」や「オアンネス」を表されるのならば、彼は「アダム」です。
後に、輪廻転生によって、大洪水の水の中を通って、「アダム」を表す「パン」の象徴するヤギとして出現します。
人類の最初の父であり、人類の第二の父であるノアの象徴である魚と結びつくのです。
「神々の父」である贖い者クロノスとしての「ニムロデ」と、「子孫」であるソウロは両方とも新たなる化身なのです。
バビロンの偶像はキットー氏のイラストに代表されています。
解説するならば、まさにこのカプリコーン、つまり「ヤギの角のある魚」の表現が見つかります。引用5)

そしてベロソスは、カプリコーンが変身した「パン」のよく知られた表現がされた偶像が、はるか昔の古代にバビロンから発見されたと語っています。引用6)

この表現がされた偶像について、さらに多くの証拠が出てくる可能性があります。
しかし、上記の記述が「12星座(ゾディアックサイン)」の中の注目すべき姿である「山羊の角を持つ魚」の起源を十分に理解できていないのであれば、私は読者により多くの証拠を提出したいと思います。


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